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2008年4月5日ミハイロフスキー劇場バレエ(サンクト・ペテルブルグ)

「ドン・キホーテ」

キャスト

ドン・キホーテ:アレクセイ・マラーホフ
サンチョ・パンサ:デニス・トルマチョフ
ロレンツォ:イーゴリ・フィリモノフ
キトリ(ロレンツィの娘):アナスタシア・マトヴィエンコ
バジル(理髪師):デニス・マトヴィエンコ
ガマーシュ(金持ちの宮廷人):マクシム・ポドショーノフ
エスパーダ:ボリショイ・バレエ団ソリストアンドレイ・メルクーリエフ
街の踊り子:ヴェーラ・アルブーソワ(デビュー)
花売り娘(女友達):タチアナ・ミリツェワ
           アナスタシア・ロマンチェンコワ
キューピッド:サビーナ・ヤパーロワ
メルセデス:エレーナ・モストヴァヤ
森の女王:エカテリーナ・ボルチェンコ
カバチョク(飲み屋)の主人:パーヴェル・ノヴォショーロフ
ジプシーの踊り:アンナ・ノヴォショーロワ
          アンドレイ・マスロボーエフ
ファンダンゴ:エレーナ・モストヴァヤ、ミハイル・ヴェンシコフ
バリエーション:イリーナ・コシェレワ、タチアナ・ミリツェワ

指揮:ロシア功労芸術家アレクサンドル・チトフ

日本では「レニングラード国立バレエ」として有名なバレエ団、本国では2007年より「ミハイロフスキー・オペラ・バレエ劇場」と名称が変わったバレエ団に、元々このバレエ団(当時の本国での名称はムソルグスキー名称ロシア国立オペラ・バレエ劇場、通称マールイ)に所属して、後にマリインスキー劇場へ移籍、2006年よりボリショイ劇場に移籍したアンドレイ・メルクーリエフが客演し、本人自慢の「マールイのドン・キのエスパーダ」を踊るというので、予定をやりくり算段して、ペテルブルグまで見に行ってきました。

管理人は、日本にいらっしゃる皆さんと違い、このバレエ団を見たのは約10年ほど前にペテルブルグで1回だけ(その時の演目は確か「くるみ割り人形」。全然覚えてませんが)。全く知らないバレエ団と言っても過言ではありません。ですので、自分の見てきて、覚えているところだけ感想を書きたいと思います。

メルクーリエフはボリショイの衣装で登場。なんだか嬉しい管理人(すいません、私はボリショイで踊る彼しか知らないのです)。ボリショイのドン・キでも、メルクーリエフのエスパーダは1回しか見ていないのですが、それよりもマールイのエスパーダの方が凄いということだったので、かなり無理して見に来て大正解でした。メルクーリエフ、すっかりスペイン男が乗り移ったかのような踊りでした。背中の反り具合も素晴らしく、しかもあんなに連続で。バランスもぎりぎりのところまでキープして、これぞエスパーダ、という踊りです。それにも増して、メルクーリエフは演技も濃い人なので、じっくり入り込んでいました。本当にその時、その時の相手役にのめりこむような演技をする人ですね。

昨年10月のシーズンはじめの客演はシュピレフスキーだったと聞いていますが、一体どんな踊りをしたのでしょう。考えられません。

2幕のメルクーリエフも素晴らしかったです(ちゃんとボリショイの2幕のエスパーダに着替えてきました)。踊りの振付自体がボリショイのものとは全く違うので、本当にはじめて見るエスパーダでした。どうしてあんなに連続で高く飛べるのか、着地も乱れないのか、本当に不思議です。そしてメルセデスが踊っている時に、ずっとリズムを取って手を叩いているのですが、全く乱れません。音感とリズム感の賜物?一人で手を叩いていたはずなのに、客席中に響き渡っていました。

残念なことに、3幕にあると言われていたメルセデスとエスパーダの踊りはありませんでした。後で聞いたところによりますと、メルクーリエフ本人が断ったそうです。

主役の2人はマトヴィエンコ夫妻。デニスはいつも通り素晴らしかったです。たまに嫌味に見える超絶技巧も、バジル役では気にならず。そして妻のアナスタシアと踊ることを心から喜んでいるように見えたのが微笑ましかったです。そのキトリ役のアナスタシアですが、以前ボリショイに客演(シルヴィア・パドドゥ)した時も思ったのですが、あと一歩階段を上がれれば、素敵なバレリーナなんですけどね。詰めが甘いと言うか、必死にがんばっているのは分かるのですが、それを客席に気が付かせてはいけないと思いました。

街の踊り子役のアルブーソワ。デビューということで、こんなものでしょうか。今ひとつメルクーリエフのエスパーダと合ってない感じがしたのが残念でした。

森の女王役のボルチェンコ。上半身の使い方がやわらかくて気に入りましたが、ジャンプはもう少しがんばって欲しいものです。

そういえば子役のキューピッドが一人転んでました。可哀想に。ジプシーの踊りも男女2人が中心で踊るのが新鮮でした。ドン・キホーテがぶら下がる風車の羽ですが、回って欲しかったなあ。でも、まわしちゃうと、ドン・キホーテ役の人が辛いですしね。しょうがないのかしら。

3幕が宮廷ではなくまた1幕と同じバルセロナの広場に戻ってきてしまっていたので、ちょっと不思議。でも宮廷にする意味もないのかもしれません。

全体的に無理して見に行ってよかったなと思える公演でした。またアンドレイが客演するなら見たいです。

 

 

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